solon’s blog

英日日英、中日日中の翻訳業。外国語トレーニングを中心に書いています。

危機管理フローを考える(3)




前回までのフローで、トラブルは鎮静化する。
顧客のクレームも、話し合いをへて、お互いが納得できる回答ができる。


次は、その後だ。




10)次案件で、トラブル再発を防ぐ


11)顧客要望よりも高いレベルで、顧客の本音を実現する


トラブルの再発は、意外に難しくない。
なぜなら、トラブルは、「油断」や「おごり」から生まれる。


「油断」をしないように徹底するリーダー・グループがいれば、まずトラブルは起きない。
トラブルが頻発する組織は、リーダーに問題がある。
そうなると、リーダーの交代が理想的だ。


できなければ、組織は時間がかかるものの、消滅・解散するだけのこと。
その病理が治療できなければ、その運命は必然なので、自分の身の振り方は事態に先んじて決める必要がある。


もっと大事なことは、「顧客要望よりも高いレベルで、顧客の本音を実現する」意思を持ち続けること。


顧客は依頼するものの、なぜ依頼が必要なのか、依頼の成果をどのように活用すべきかはわかっていない方が多い。




そこは、とてもよくあることだ。
だから、顧客の身になりかわって、真の欲求を突き止めなければならない。
協力的な顧客だと、それができる。


(11)の課題にとって、より真剣な条件はただひとつ。
目の前のお客さまが、人間的に信頼できる人であるかどうか。
この一点さえ押さえられるならば、ビジネスパートナーとして、より高いレベルの仕事ができる。


顧客が信頼できる人かどうか、信用できる組織であるかどうか。
そのことは、「話し合い」の時点で次第にわかってくる。


「危機管理フロー」を考えてみると、危機管理とは「有機的にフィードバックとリスポンスからなる」一種の生態(エコ)システムだとわかった。



ビジネスはお金がからむので、見失いがちだが、カスタマー・ベンダーのありようは、たえずフィードバックと再生成を繰り返す生体そのものだとわきまえて、生き物を育むように大切に向き合うことをしっかり心に刻んでおく必要がある。