男振の仕事
週末に元気がでない。
理由は平日の作業で疲れがたまっているせいだ。
品質にかかわる仕事なので、要領よく手が抜けない。
もともと不器用だから、ますます負担が重くなる。
自分自身の成長を待つ「こころがまえ」を身につけたいとがんばっている。
このステージが終わったら、中国語の実力は飛躍的に伸びるはず。
とにかくしのぎ切ろうと自分に言い聞かせる。
ところで、「坂の上の雲」―だ。
正岡子規の仕事ぶりは泪が出た。墨汁を含ませた筆で、妹のかかげる板に張った和紙に俳句を書く。
こんな思いに比べたら、自分の大変さなど数には入らない。
待てる時間がある人間には文句などいう資格もひまもありはしない。
ただし、ダメな自分という現実も認めないと、一歩も進めないのも本当だ。
とにかく、一歩、一歩だと思う。
<追記>
『漱石覚え書』(柴田 宵曲)
正岡子規の弟子寒川鼠骨とともに「子規全集」を編纂した柴田宵曲(しょうきょく)が
夏目漱石と弟子たちの身辺にまつわる事績を書いた随筆。
柴田宵曲は、昭和44年没の俳人だが、わたしの大好きなエッセイストだ。
現代よりも「人の品格」が大切な時代であった昔でさえ、宵曲の作品の品格は群を抜いている。
この人ほどエッセイで人柄の良さ、人格の高潔さがにじみでる作家はめったにいない。
「高潔」という言葉が死語になったこの時代ではとりわけそうだ。
「坂の上の雲」のせいでもないだろうが、このところ漱石に関する本をいろいろ読み漁っている。
今週も図書館で二冊ほど見つけて読んでいるところだ。