百鬼夜行抄の契約
なかなか新刊で出ない『百鬼夜行抄』。
文庫版でそろえるつもりで待っていたが、もう待てない。
単行本サイズの17巻と18巻を買う。
当分、このバージョンも出ないだろうから、読み切ってしまえばかなり長い待ちになることは覚悟した。
読んでみて、なぜ新作がなかなか出ないか分かった。
妖魔「青嵐」との契約が終わっていたわけか。
叔父の呪術師飯嶋開や従姉の晶に粉をかけている占い師八代が活躍するおかげで、青嵐の影が薄くなっている。
赤間(鬼灯)や夜戸みたいな大物妖怪も出番がない。
デウス・エクス・マキナの妖魔たちがいないおかげで、ストーリーはますます面白くなったが、創作はかなり難しくなったのではないか。
司とアッシーの星野との関係は冷え込み、律と婚約しそうな雰囲気が物語の終末を予感させて、とっても心配だ。
「ベルセルク」といい、「百鬼夜行抄」といい、傑作マンガはなかなか新作が出ない。
あれだけのレベルの物がほいほい量産できるとは思えないから、ファンとしては待つだけだ。
レベルを落として早らちをあけられるのがいちばん怖い。
読んでしまった以上は、次が出るまでじっと待つだけだ。
ところで写真は福寿草。
北海道なら雪のあいだから顔をだす花だが、こちらでは枯れ草のあいだに花を咲かせる。
春だなあ。