消えたクワの木とクルミの木
近所の黒目川の河原から、クワとクルミの木がそっくり切り倒されていた。
数日前からなんとなく風景に違和感があったものの、理由がわからなかった。
朝は出勤に忙しく、帰りは夜。
休日は外出せずにこもりっぱなし。
昼間、遊歩道を歩くこともなかったので、気づかなかった。
やっと建国記念日に散歩していて木がなくなっていることが分かった。
河川敷の雑木は、都会のなかの自然を感じるよすがだった。
食べるわけではないが、クワやクルミの実がなるのを見て楽しんでいた。
河川管理の都合で、河川敷の雑木を一掃したらしい。
大きな桐の木もなくなっていた。
こちらは紫の花が楽しみだったのだが。
クワやクルミにしろ、桐にしろ、成長が早い。
管理する側には迷惑な代物だったろう。
生命力が強いから、そのうち復活するだろうが、慣れ親しんだ樹木がなくなるのは寂しい。
どうでもいいってことはないもんだなと改めて思う。
高さは少なくとも3メートル以上はあっただろう。
もっと大きかったかもしれない。
だから目障りになって切ったのだろう。
見晴らしがよくなった河川敷はこざっぱりしている反面、貧相な感じもする。
川の水だけが変わらずに流れている。