solon’s blog

英日日英、中日日中の翻訳業。外国語トレーニングを中心に書いています。

夕暮れて、清兵衛さん

ハナミズキ

夕方散歩に出かけた。
あんなに天気が良かったから、昼間いけばよさそうなものだが、
くたびれて昼寝してしまった。


なにやかにやと調べ物が多く、本を持ったまま爆睡。
このところ忙しいので気づかれしている。


散歩していると、夕暮れ時に白いツツジがほの明るくていい感じだ。
黄昏れていて、いまの気分にぴったり。
気分はすっかり清兵衛さんだった。


川沿いの桐の木がきれいな花を咲かしていた。
黄昏た空に、下限の月が浮かんでいて、桐の宝冠のような枝振りが切り絵のような見事なシルエットになっている。


なんとなく幸せな気分だった。


きっとたそがれ清兵衛さんも、こんな夜空を眺めて庄内の地で生きていたんじゃないだろうか。
なぜか真田広之演じる映画のみすぼらしい井口清兵衛の姿が頭に浮かんだ。


言葉遊びのような気もするが、夜空に浮かぶ月とたそがれ清兵衛のイメージのおかげで、しばらく読みふけっていた旧約聖書のどろどろした世界から
抜けられた。


旧約聖書モーセ五書(創世記、出エジプト記レビ記民数記申命記)の後は人間性を疑うようなひどい話が続く。


この毒気にあてられていたのかもしれない。
忙しいと、つい手に取りたくなる本ではあるが、いっそう心を疲れさせる副作用があるようだ。


でも、なぜ読んでしまうのだろう。


写真はハナミズキ
桜のあとは、なんといってもこれだが、もうツツジの時期に入っている。