solon’s blog

英日日英、中日日中の翻訳業。外国語トレーニングを中心に書いています。

境目のない経済小説とSF小説

昨日の続きをもう少し。


著作一覧を眺めて、クライトンの才人ぶりにまたもや呆然とする。



1992年『ライジング・サン』 Rising Sun
1993年『ディスクロージャー』 Disclosure
1999年『タイムライン』 Timeline
2002年『プレイ -獲物-』 Prey



上は、Wikipediaからコピーした著作リストの一部だが、二年続けて経済、法律ネタを書き、次はタイムマシンとナノマシーンをネタにした著作が続く。



創作の秘密が知りたいアイデアの大油田地帯−−。(笑)


基本は抜群のストーリーテラーであり、最先端の科学知識をそれに結びつける取材力と頭脳力。


立花隆が天才的な嘘つきに生まれたら、ちょっと似た感じになったかもしれない。


嘘つきは、物語作家のはじまり−−である。
上手な嘘をつく能力というのは、世間を生きる上では大事な能力だ。



破綻しない程度(ほど)をみきわめるという能力がないと破滅する危険も高い。
逮捕された著名音楽プロデューサーのニュースをみるにつけ、クリエイターの資質の危うさと面白さを考えてしまう。