読書ひより
三連休の最終日。
まとめ読みをする。
「天狗はどこから来たか」(杉原たく哉)
「念仏踊り」(五来 重)
「ベナンダンティ」(カルロ・ギンズブルク、せりか書房)
名著を走り読みして、げっぷしてしまったが、読めてよかった!
とにかく時間がないので、ひたすら読めればいい−−
メモ代わりに書いておく。
「念仏踊り」は文字にならない歴史を芸能から追った労作。
著者の地道なフィールドワークが光る。
阿国歌舞伎から空也の踊り念仏、鉢敲き......芸能の奥底に流れる日本人の心性。
神と人の交歓。
踊りに歴史をみる目はすばらしい。
イタリア中世の良き魔術師たちベナンダンティ。
改訂版を訳出したせりか書房版を読めてよかった。(しみじみ)
杉原たく哉氏は中国図像学の大家。
NHK中国語講座テキストの連載でおなじみ。
天狗のルーツをシルクロードにまで追いかけた快作。
室町時代の日本にアラブ系商人を父に持つハーフの貿易商がいたことを教えてもらってうなった。
世界はとっくに国際化していたんだなあ。