solon’s blog

英日日英、中日日中の翻訳業。外国語トレーニングを中心に書いています。

メダルくらいでなぜ涙がでるのだろう?

仕事がいそがしくて、一週間以上、テレビをみていない。
トリノ・オリンピックも全然感心なし。
そんなことに、一秒でもひまがあったら、寝ていたい。


翻訳者の繁忙期に、テレビは無縁だ。


ところで、今日めずらしくテレビをみた。
荒川静香が金メダルをとったというので、朝のニュースにチャンネルをあわせた。


つぎつぎと失敗する2位、3位の選手たちのビデオ映像。
それに続いて、表彰団にむかう荒川選手の姿が映し出された。
異変がおきたのは、そのときだ。


視界がくもって、鼻がつんとした。
−−涙が出てきた。


荒川選手にシンパシーをもったこともないし、応援したこともない。
このあいだの試合では、浅田真央ちゃんと中野選手を応援して、あつくなっていた。フィギュア協会にある政争みたいなものにも反感を感じていた。


以後、ふしぎなことにネットや新聞で荒川静香の顔をみると自動的に鼻がいたくなり、目から水分がわき出してくる。


けっして美人とは思わないし、アイドル顔でもない荒川選手のどこに、そんな魅力があるのだろう。
潜在的に感染していたナショナリズムが爆発しただけなのだろうか。


いろいろな報道をみていると、荒川選手の苦労や美談があきらかになってきた。


そして、やっとわかった。
スケートリンクにいた荒川静香は「美しかった」のである!
なにもしらない人間さえ感動させるほどに。


いっさいの反感や、無関心をはねとばすほど美しかった。
演技をみていない人間にはフィギュアのことなどわからない。
実際にどんなすばらしい演技だったかも。


それなのに、観衆の前をすべる姿だけで、なにもいえず涙がでるほど美しい。


自分のミーハー精神が爆発したのか、とんでもない奇跡のドラマに遭遇したのか、いまだにわからずにいる。


はやく涙がでる症状だけはとまってほしい!
これじゃあ、花粉症と区別がつかない。