暑い夏−−金融の夏
株を始めたわけでも、デリバティブに手を出したわけでもない。
守銭奴のわたしには、それはありえない。
仕事で金融ソフトの翻訳をはじめた。
十数人で仕事にとりかかっているのだが、基本的な用語にさえ「違和感がある。この言葉は
正しいのだろうか。本当はこうではないか」と質問する翻訳者がいる。
絶句!
−−である。
現在、にわか勉強(泥縄式)で金融業界について調べつつ、翻訳をすすめている。
異常な熱波のなか、あたまはすでにオーバーヒートしている。
うううっ、記憶がぼけていく。
かすんでゆく視界のなかに浮かぶのは、白いブーツを履いたマントの怪人の姿......
「わたしは生きてある者である。死と冥府の鍵を持っている」
「では、その身を黒き幻影のために」
「黒き幻影のために」
若本規夫の声が幻聴のなかで木霊する......
週末はアニメにひたろうかと思う。