solon’s blog

英日日英、中日日中の翻訳業。外国語トレーニングを中心に書いています。

ヒエログリフの秘密

solon2006-03-26

古代エジプトの聖刻文字ヒエログリフを独学している。
いろいろ参考書はあるが、六興出版の吉成薫さんと弥呂久の松本弥(わたる)さんのものがベストだと思う。


ここでクイズをひとつ。
英独仏のヒエログリフ関連の書物に書かれていなくて、日本語のヒエログリフ参考書に書かれていることはなにか?


質問がへんだったかな?
たしかに答えにくい質問ではあるな......


こたえは、かんたん。
それは−−ヒエログリフは日本語に似ている!


まずインド・ヨーロッパ語族と違って、格変化がない。
変化形は単数と複数ぐらいだ。
しかも、動詞に時制がない。時間関係は前後の文脈で判断する。


さらにいえば、表意文字(漢字みたいなもの)と表音文字(アルファベットやかな)が混交している。
あの絵みたいな文字は、漢字と仮名みたいな書き方で構成されている。
しかも、日本語と同じように左右どちらから書いてもいい。
「ハデマツ勝ンセマリガシホ」(戦前風の横書きだとこうなる)も、
「特売、大売り出し」もOKなのが本来の日本語。
ヒエログリフもおなじだ。


これがなっとくできたせいで、ぐっとヒエログリフが身近になった感じがする。


ところで、本日散歩していたら、コサギをみかけた。
東京の河川ではめずらしくもないが、白い羽毛をみるたびになんとなく善いことがありそうな気がする。


こじつけではないが、エジプトではアオサギが神聖な鳥とされた。
フェニックス(不死鳥)とは、アオサギの霊鳥信仰がヘロドトスによってギリシアにつたえられたもの。
古代エジプトではアオサギをベナウと呼んだ。


こんなことまで口走るほど、ヒエログリフにひたっている。