solon’s blog

英日日英、中日日中の翻訳業。外国語トレーニングを中心に書いています。

サイバネティックスの名を教えてくれた巨匠

レムが亡くなった。
89年からSFは書かなくなったそうだ。
小説の新刊が出なかった理由はそうであったか。


90年代以降では、あまり面白くない架空書評くらいしか思い浮かばない。
この人の最良の仕事は、やはりSFだった。


ギブソンスターリングが「サイバー」を連発する前は、「サイバー」「サイバネ」といえば、この人。
SFの神様のひとりだ。


訃報をきいても感慨がない。
不思議なくらいだ。
SFを書かなくなったときから、レムはもう過去の人だった。


レムの作品で、いちばん好きなのは「宇宙創世記ロボットの旅」だ。
「泰平ヨンの航星日誌」もすてがたい。


アマゾンで検索してみたら、古いSFはほとんど絶版だ。
レムと同時代人だった幸運に感謝する。
この人を知らずに、おとなになった人は気の毒だが、仕方ないか。


http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0603/28/news028.html
ソラリス」を生み出したSF界の巨星、スタニスワフ・レム氏が死去
小説「ソラリスの陽のもとに」と、その映画版である「惑星ソラリス」「ソラリス」で知られ、IT界ではSun MicrosystemsのOS、Solarisの名前にも足跡を残すスタニスワフ・レム氏が84歳で死去した。(ロイター)